自動車保険の補償内容と範囲のしくみ
自動車保険(任意保険)の基本保険には、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険、自損事故保険、無保険車傷害保険があります。
それらについて、補償内容と補償の範囲についてご紹介します。
また、車両保険の補償内容についても掲載しています。
なお、自賠責保険で保障される範囲は被害者のみであるため、自分のケガ、車などの「物」には一切補償がありません。
自動車保険(任意保険)の相手に対する補償
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自動車事故で、他人にケガを負わせてしまったり死亡させてしまった場合、また、他人の車や物、建物などの財物に損害を与えたときに保険金が支払われます。
他人とは、相手の車の搭乗者(運転者・同乗者)、歩行者、自転車搭乗者です。
対人賠償責任保険
対人賠償責任保険は、自動車事故により相手(他人)の車の搭乗者(運転者・同乗者)、または歩行者を死傷させてしまった場合に、自賠責保険の保険金額を超える部分について保険金が支払われます。
相手方のケガに関わる治療費はもちろんのこと、後遺障害により通常の生活ができなくなった場合、将来にわたる休業中の収入補償や逸失利益、精神的損害についても補償します。
契約保険金額は、被害者1名ごとの金額です。
自賠責保険で被害者1人に対する保険金の限度額は、死亡3,000万円、障害120万円、後遺障害4,000万円までとなっています。
それらを超える部分について支払われますが、実際の支払いには事故における双方の過失割合が大きくからんできます。
*対人賠償責任保険の保険金計算式
【計算式】 相手の損害額×自分の過失割合−自賠責保険の補償額=対人賠償責任保険金の額
<計算例>
他人の運転する車に衝突して大ケガを負わせてしまった場合で、相手の損害額が300万円、自分の過失割合が90%の場合、対人賠償責任保険から補償される金額。
300万円(相手の損害額)×0.9(自分の過失割合)−120万円(自賠責保険)=150万円(対人賠償責任保険金の額)
相手からは、自分の損害額に対して相手の過失部分10%が支払われます。
対物賠償責任保険
対物賠償責任保険は、自動車事故により相手(他人)の車や物、建物などの財物に損害を与えたときに保険金が支払われます。
店舗などの建物・物を壊した場合には、お店を開けられないことによる営業損失も補償の対象となります。
あくまで他人の車や物なので、家族の車や自宅の塀などを壊してしまった場合は対象になりません。
実際の支払いには事故における双方の過失割合が大きくからんできます。
対物賠償責任保険には、自賠責保険が適用されません。
*対物賠償責任保険の保険金計算式
【計算式】 相手の損害額×自分の過失割合=対人賠償責任保険金の額
<計算例>
他人の運転する車に衝突してその車の損害額が120万円、自分の過失割合が80%の場合、対物賠償責任保険から補償される金額。
120万円(相手の車の損害額)×0.8(自分の過失割合)=96万円(対物賠償責任保険金の額)
相手からは、自分の車の損害額に対して、20%が支払われます。
自動車保険(任意保険)の自分に対する補償
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搭乗者傷害保険
契約車両に搭乗中のすべての方を対象に、自動車事故によって死傷されたときに、過失割合に関係なく「定額」の保険金が支払われます。
契約保険金額は、被害者1名ごとの金額です。
人身傷害補償保険
契約車両に搭乗中のすべての方を対象に、自動車事故によって死傷されたときに、過失割合に関係なく、保険金額を限度に治療費、休業補償、慰謝料など「実損額」の保険金が支払われます。
また、契約者およびその家族が、他人の車に搭乗中または歩行中・自転車搭乗中に自動車事故で死傷した場合でも保険金が支払われます。
契約保険金額は、被害者1名ごとの金額です。
自損事故保険
単独の事故、または100%自分に過失がある事故で、運転者や同乗者が死傷した場合かつ自賠責保険の対象にならない場合に支払われます。
実費ではなく定額の保険金になります。
無保険車傷害保険
自動車任意保険に加入していない車との事故により、相手方からの賠償を十分に受けられない場合に支払われます。
車両保険
契約車両が、車と車の衝突、接触事故、単独事故、火災・爆発・台風・洪水・高潮・盗難・あて逃げなどの事故によって損害を受けたときに保険金が支払われます。
事故の過失割合に関係なく、保険金を先に受け取ることもできます。
車両保険は、大きく分けて以下の4つのタイプがあります。
● 一般車両保険
補償範囲が一番広いタイプで、あて逃げなど相手が確認できない事故の場合でも保険金が支払われます。
単独事故、他車との衝突、当て逃げ、台風、洪水、火災、爆発、盗難、落書き、いたずらなどのほとんどの場合で補償が受けられます。
補償の幅が広い分、保険料も高額です。
● 車対車+A(エコノミー+A)
相手が確認できる他人との自動車事故でのみ保険金が支払われます。
盗難、落書き、火災、爆発、台風、洪水、飛来、落下物による損害に対しても補償されます。
単独事故や相手が確認できない事故では保険金は受け取れません。
補償の幅が中位の分、保険料も中間的な金額です。
● 車対車(エコノミー)
相手が確認できる他人との自動車事故でのみ保険金が支払われます。
単独事故、相手が確認できない事故、盗難、落書き、火災、爆発、台風、洪水、飛来、落下物による損害に対して保険金は受け取れません。
補償の幅が狭い分、保険料も低額です。
● 限定A
車を走行させていない時の損害について保険金が支払われます。台風、洪水、火災、爆発、盗難、落書き、いたずらなど。
一般的な自動車任意保険は、上記を組み合わせて加入するのが一般的になっています。
従来型の自動車保険には、対人、対物、搭乗者障害、自損事故、無保険車障害、車両保険6つセットの「SAP」、SAPから車両保険を抜いた「PAP」、対人、対物、車両いずれかと他の保険との組み合わせの「BAP」の3種類があります。
なお、車は所有していないいけれどレンタカーには乗るという人にはドライバー保険があります。ドライバー保険も複数の補償があるセット商品です。
自動車保険の保険料を見積りしてもらう場合に、こうした補償内容をある程度把握していると選びやすいと思います。
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